味には、塩、甘、酸、旨味・・があります。
漢方では、春の味として“苦味”としています。
春の季節の食材に、菜の花などの、苦みの多い食材が多くなります。
“苦味”は、自然界では、“毒”にあたります。
人の身体は、“毒”を感じると、排除しようと、消化器が動き始めます。
漢方では、その働きを利用して、毒でない“苦味”を体に入れることで、消化器を動かして、
胃腸の働きを高めることに利用しています。
“酸っぱみ”は、自然界では、“腐ったもの”です。
同じように、早く出そうと働きます。
これを利用して、懐石料理では、食事の初めに、酢の物を出して、食欲を出すようにしています。
今は、食事でも季節感が少なっていますが、四季がはっきりとしている日本人は、季節の食材を大切にしてきました。
春の季節の大切なものを味わいたいですね。