2023年11月1日水曜日

運動でどれだけがんを減らせるのか?


日本経済新聞 「がん社会を診る」から

ウオーキングなどの活発な運動を週に5日以上行っている人は、ほとんど運動しない人に比ベ、がんの発症リスクが2割も減ることが、144万人を11年間追跡した大規模な調査から明らかになっています。

これは米国や欧州で行われた結果ですが、日本人約10万人を追跡した研究でも、運動によるがんの予防効果は、大腸がんではほぼ確実、乳がんでも可能性ありとされています。

運動によるがん予防のメカニズムは完全に解明されているわけではありませんが、大腸がんの場合、運動で消化管の活動が高まって便通がよくなり、便に含まれる発がん物質が大腸にとどまる時間が短くなるのが理由の一つと考えられます。

インスリンはがん細胞を増殖させますが、運動によって血糖値が下がると膵臓から分泌されるインスリンの量が減るので、運動による発がん抑制の理由と考えられています。

乳がんは女性ホルモンのエストログンがリスクを高めますが、運動によって脂肪組織から分泌されるエストログンが減るため、乳がんの予防につながると思われます。

健康によいエクササイズといえば、ウオーキングやジョギングといった有酸素運動をイメージする人が多いと思いますが、腕立て伏せやスクワットなどの筋力トレーニングもがんを予防する有力な手段です。

30歳以上の8万人の英国人を対象にした調査では、週2国以上筋トレを行っている人は、全死因による死亡リスクが23%低く、がんによる死亡リスクも31%低いことが明らかになっています。

専用マシンを使わない筋トレでも、ジムなどの専用マシンと同等の効果があることも分かっていて、筋トレによるがん予防の効果は週30分がもっとも高く、週130分を超えるとマイナスになることが分かっています。

筋トレによる総死亡抑制効果についても週40分がベストで、週140分を超えると逆効果になりました。

有酸素運動と同様、過剰な筋トレはマイナスになります。

もっとも、「やり過ぎ」は少数派。ほとんどの人は、運動も筋トレも足りていません。

過ぎたるは・・・とも言われますが、やっぱり体にとって良い運動というのがあるのですね。

筋肉をつけるのも毎日運動をするよりも1日おきにするほうが、筋肉を修復する段階でついてよいといわれています。

運動を始める前にストレッチをすると、しなやかな筋肉がつくことも分かっていますので、良いですね