2023年12月1日金曜日

入浴時の血圧上昇・血圧低下にお気を付けを


ずいぶん朝が寒くなってきました。

ご存じの方も多いと思いますが、お風呂の中で亡くなる方は交通事故で亡くなる方の約3倍にも上ります。

欧米の家は家の中全体を温めるようになっていますが、日本は「部屋」を温めるので、家の中の温度差がかなり大きくなります。

特に入浴時には寒い脱衣所や浴室で服を脱ぐことで体表の温度が下がり、交感神経が働いて血管が収縮し、血圧が上がります。

さらに、お湯につかると、温熱の刺激によって交感神経の働きが活発になるため、血圧が急上昇します。

その後徐々に血管が拡張して血圧が下がり、お湯から出た直後に一時的に急降下し、こうした入浴に伴う血圧の急上昇・急降下は、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めることになります。

血圧が上昇すると、血管壁が傷ついて出血を起こしたり、血栓ができやすくなって血流をせき止めたりする

一方、血圧が低下すると、血流が滞ることで血栓ができやすくなったりもします。

お湯から出た直後に血圧が急に下がるのは、体にかかっていた水圧がなくなることと、温熱により血管が広がっているためで、このとき起立性低血圧が起こりやすく、脳への血流が一時的に低下すると脳梗塞を起こしたり、気を失って倒れ、浴槽で溺れてしまうこともあります。

よく言われるように脱衣所を少し温めておくだけでも大きくリスクを減らせます。
気軽に考えずにお気を付けを