「NHKきょうの健康」から
「孤独は死を招く(ロンリネス・キルズ)という言葉が一時期、話題になりました。
つまり、孤独は人の命を奪うほど健康面で負の影響を肉体にもたらすということです。
最近の調査からは、健康にとって「社会とのつながり」がいかに大切かということが指摘されています。
社会とのつながりがある高齢者は、例えば血液を調べると、体の中の炎症が低いレベルに抑えられていることがわかります。
また唾液を調べても、ストレスがかかると増えるホルモンのコルチゾールの値が低い状態に保たれています。そういった状態の人は病気になっても治りが早いし、死亡率も低い。
もっとも、それは病気のある人はそもそも社会とのつながりをもちにくいからだという批判はありますが、それを差し引いても、社会とのつながりと健康の間には関係があると認められています。
オランダでは、「人のために何かをすること」が推奨されています。
高齢になると、人の手を借りることが増えますが、世話になるだけでなく、人のために何かをすることが健康につながるという考え方によるものです。
それによって、人に喜ばれることもあるでしょう。
何かを成したという実感を得たり、自分には人のために役立てる能力がまだあるのだという自信にもつながります。
では何をするかですが、例えば孫がいれば、その面倒をみるのもいいでしょう。
また、地域で行われている文化的な活動やスポーツ、町内会の活動などに参加するのも一案です。
ただ、こうした活動は、男性の参加率が女性に比べて低い傾向があります。
そこで、特に男性にお勧めしたいのはボランテイア活動です。
興味のある分野でのボランテイア活動なら、男性も参加しやすいでしょう。
ボランテイア活動に積極的な男性が多い欧米の様子をみると、日本でもボランテイア活動の窓口が増えれば、男性の社会とのつながりの強化に結びつくかもしれないと考えます。
食事では、筋肉や血管を丈夫にするために必要な肉の摂取量が、欧米に比べると日本人は少ないですね。
したがって、栄養状態を示すアルブミンの値も低い傾向があります。
欧米の高齢者はステーキを日常的に食すなど、肉をよくとります。
日本の高齢者も、肉を食べる習慣を少しずつつけて、摂取量を増やすとよいでしょう。
歯も大切です。咀鳴力を維持することは栄養をとるために必要なだけでなく、噛む動作が脳によい影響を与えます。
また、歯周病を予防することも重要です。歯周病によって発生する細菌に、心臓病を引き起こす危険があることがわかっています。
受けた教育の程度が、長期的にみた健康長寿と関連があるというデータも海外ではあります。
教育の程度とは学歴を指すというより、健康意識が高いかどうかという言い方が近いでしょう。
つまり、健康に暮らすための知識を吸収する能力があれば、おのずと長く健康でいられるということです。
日本の場合、識字率も高いのでそうした差は出にくいのですが、教育格差が大きい国の調査をみると、教育の程度と長期的な健康状態は密接につながっているのがわかります。
別の記事では、アメリカではね仕事を引退して、温暖な地域に移住して余生を楽しむといった、日本人にはうらやましい生活の人が、実はその後の寿命が短い傾向にあるのだとか・・
いろいろすることがある・・ 社会の一員として役に立っている・・といったせ生活が、メリハリをもたらし、日々を充実して生きる力にもなっていくのでしょうね
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