2022年9月1日木曜日

ダイエットは、どうしてリバウンドしてしまうのか?

                                       日本経済新聞 8月24日 がん社会を診る から 肥満はがんだけではなく、生活習慣病の大きな要因で、「万病の元」です。 私のまわりにも「コロナ太り」に悩む人も多く、ダイエットに励んでいるようです。 今回はダイエットの大敵「リバウンド」について考えてみます。 体重は、摂取したエネルギー量と消費したエネルギー量との差で決まります。 エネルギー消費量には、生命活動を維持するための「基礎代謝量」と運動などで体を動かすために使われる「活動時代謝量」の2つがあります。 問題は、体重が減るほど、この2つの代謝量は低くなる点です。 つまり、ダイエットで体重が減ると、以前のままの生活では、エネルギ-消費が減ってしまい、減った体重を維持できないのです。 さらにコワイのが「メタボリック・アダプテーション」です。 ダイエットを行うと、体重減などから計算される以上に、基礎代謝量が減ってしまう恐ろしい現象です。 ダイエットで体重が落ちると、身体はそれを危機と捉え、生存のためにエネルギー消費をできるだけ抑えるのでしょう。 飢餓のなかで進化してきた生物が編み出した適応力の一つだと思います。 同じことが血糖値についてもいえます。空腹でも身体を動かせるように、アドレナリン、成長ホルモン、ステロイドホルモン、甲状腺ホルモンなど、血糖値を上げるホルモンがたくさん用意されています。 しかし、血糖値を下げるホルモンはインスリンしかありません。 血糖値を無理にでも上げる必要が多く、たらふく食べた後に血糖値を下げる場面などめったになかった太古の生活が背景にあると思います。 ダイエット後のリバウンドも、飢えに備える潜在能力の一つ。 意志の弱さと決めつけるのは酷かもしれません。 人類の歴史の中で、99.9%くらいは飢餓との戦いでした。 (世界では今もたくさんの国がそうです) 入る量が減ると、溜め込もうとする働きが強くなってしまいます。 きれいに痩せるには、ある程度長期間少ない量でもちゃんと入ってくるから大丈夫だよと教え込む必要があります やっぱり時間がかかりますね

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