健康長寿の大敵の1つは、「認知症」です。
発症率低下との関連がわかったのは「社会とのつながり」です。
研究では、「配偶者がいる」「同居家族間の支援(看病や悩みを聞くなど)」「友人との交流」「地域のグループ活動に参加」「就労している」の5項目で、3項目に該当する人では、0~1項目に該当する人と比べて認知症の発症率が25%低く、5項目に該当する人では46%も発症率が低かった。
「うつ」も認知症のリスク要因の1つで、高齢者では認知症と合併しているケースがしばしばみられます。
これらの調査からみえたうつ病の予防法を紹介しましょう。
まず「運動」です。
運動というと、自分が体を動かすことだけと思われるかもしれません。
しかし、うつに関していえば、例えばスポーツの催しを企画して、実施のために段取りをする、いわば世話人のような「役割」を果たすことでも、うつ傾向になりにくいことがわかっています。
この場合、対象はスポーツ以外でもかまいません。
町内会やボランテイア、老人クラブ、業界団体、宗教といった社会参加でもいいのです。
役割をもつことによる効果が顕著なのは男性です。
多くの社会参加をしている人たちの間で比較すると、役割をもつ人は、役割をもたない人に比べて、うつ傾向になるリスクは1/7でした。
“情けは人のためならず”という言葉がありますが、人のために一肌脱ぐのは回り回って自分のためにもなるということが、うつの発症の傾向でも明らかになりました。
なかには、人の前に立って何かをすることが苦手な方もいるでしょう。
そういう方は、地域の人が集まるような「通いの場」に足を運んで、人と話をしたりするだけでもよいのです。
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